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【開催報告】EXPO KYOTO Round Table (円卓会議) EXPO2025を京都から問う! - SDGs KYOTO TIMES

2024.10.10

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2024年9月29日に、オンサイト(京北ことす:https://www.kotos-kyoto.jp/)及びオンラインにて開催しました。現地参加者も100人を超え、活気ある1日となりました。

まとめを兼ねたSDGs問答の録画:https://www.youtube.com/watch?v=xlnaNG0EEpE

<午前のセッションの様子>

「ふろしき」を世界へ、100年後へ紡ぐ。

このセッションでは、「ふろしき」の新しい使い方や活用法、さらには、万博を契機として京都から世界へ広がるふろしきをデジタル技術を活用してトレースしたりコミュニティ化したりする可能性を議論することを目的としました。

まずは、ふろしき研究会の森田知都子さんから、ふろしきの歴史、使用法、素材などについてご紹介いただき、さらに実際にふろしきで包んでみる実習を行いました。また、株式会社digglueからは、サーキュラーエコノミーのためのDPP(デジタル・プロダクト・パスポート)の仕組みを活用することで、個々のふろしきが持つストーリーやトレーサビリティ情報に加え、所有者同士のネットワーキングに繋がるシステムの紹介をいただきました。

これらの話題提供を受けて、ふろしきの利点と欠点を再確認し、どのようにより多くの人に使ってもらえるかを議論しました。若年層や外国人に広く使ってもらうためのアイデアとして、マイバッグなどとの違いを明確化する、多用途だからこそ利用シーンを動画サイトなどで示す、ファッション・デザイン面でアップデートする、などが次々と出てきました。

今後のふろしきプロジェクトの展開として良いキックオフとなる議論となりました。

文責:安藤悠太(京都大学)

◆京都の持続可能な未来を描く。

万博の関西パビリオン内の京都ブースで行われる、環境・持続可能性をテーマにした展示「みらいジオラマ」について考えました。今の京都のよいと思っているところ・よくないと思っているところをグループ内で共有した後、京都の未来を展示するにはどのような内容がよいのか、グループで話し合いました。参加者からは、

・京都には千年など長いスパンで物事を考えられる文化がある。今の社会は、目先の利益を追い求めて進んでいく傾向があるのに対し、「一旦立ち止まってみませんか」という提案ができるのではないか

・例えば、資源循環をキーワードに、ゴミを“捨てるもの”ではなく“資源”とみなして循環させるというように、今当たり前だと思われていることに対し、固有の文化を持つ京都から新しい発信ができたらよいのではないか

また、別のグループからは、

・「伝統が続いてきたのはなぜか」など京都の考え方を知ってもらう機会にできたらよいのではないか

・具体的には、AIなどを用いて京都の昔の人と対話できるスペースをつくり、昔のできごとに対する気づきから、未来の京都を想像するヒントにしてもらう展示ができたらよいのではないか

などの意見がでました。

グループには、京都に縁の深い方もいれば、住んで日の浅い方もいましたが、みんなで京都の今と未来について考える充実した1時間になりました。

文責:竹腰麻由(総合地球環境学研究所)

◆万博における京都らしい衣装を考える。

京都らしさを軸に、誰が着るのか、どんな素材を使うのか、どのように作るのかの観点から、万博らしい衣装とは何かを考えました。

素材、技術、人材など、様々な面で京都のもつ可能性の多様さを対話の中で知ることができ、とても有意義な時間となりました。

文責:とだまきこ(総合地球環境学研究所、美術作家)

◆ごみゼロの輪を広げる。

光本様から、万博に向けたごみゼロアプリのネットワーク拡大をテーマに、アプリの基本情報や今後実装予定の新機能、また乗り越えるべき課題について話題提供をしていただきました。無関心層にどうアプローチするか、またグローバル展開に向けた海外の倫理観の再確認、アプリ機能の柔軟化などが今後の指標として共有され、議論されました。

環境問題に対して興味を持つ層だけでなく、無関心な大多数に対してどう働きかけるかが重要であるという指摘がなされ、これはアプリの開発のみならず、環境問題全般に関わる人々が直面する課題でもあります。今回のセッションは、その解決に向けた一つの糸口となるような時間となりました。

文責:菊岡永里子(関西大学4回生)

<午後のセッションの様子>

EXPO2025について、多様な視点から学んだ受講生(主に大学生・大学院生)が、EXPO2025について考え、行動するために「問い」をたて、自分たちにできることについて検討を進めました。その成果発表を出発点に、EXPO2025にどう関わるか・・・最終提案のショートプレゼンの後、最も心にささった提案を選びました。参考:EXPO KYOTO論 https://eco.kyoto-u.ac.jp/sdgs/kyoto-times/5431/

◆受講生が立てた問い

未来社会のデザインとは?

EXPO2025をきっかけとして、女性の社会進出をどう向上させるか?

万博をなんのきっかけにできるのか

万博を通して、みんなが足並みを揃えて SDGs に取り組むためには

50年後の食べ「事」(たべごと)

時空を旅して未来を紡ぐ・・・京都TIME LEAPワークショップ

◆福知山公立大学 杉岡秀紀先生からのご講評

この日は「プチ万博」あるいは「ミニ万博」のような一日でした。

中身はRound Table (円卓会議)  、SDGs問答、expo kyoto論の最終提案、EXPO大学の4コンテンツ。

どの企画も単独で成立しそうなイベントばかりでしたが、これをEXPO KYOTOという「風呂敷」で包んだ感じの一日でした。

参加者も産官学民はもとより、年齢・性別・国や地域も超え、多種多様。

とかく朝から晩まで様々な出会いや学び、気づきが溢れる、熱気ムンムンの会場でした。

特に第1回から伴走してきたexpo kyoto論の最終提案では、女性活躍やデザインなど自大学の専門性を活かした提案から社会人ならではの経験を活かした提案、万博そのものの価値を深める提案まで、様々な角度からの提案が寄せられ、まさに「万人による知恵の博覧会」となりました。

ともあれ、賛否両論ある大阪・関西万博ですが、「令和時代における風呂敷の新しい使い方」のように、見方を少し変えるだけで、別の価値や景色が見えたりします。

感想は一言。食わず嫌いはもったいない!です。

という訳で、次なるコンテンツ(仕掛け)で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

<EXPO大学>

Expo大学では講義の中だけではつくることが難しい、学生・大人・先生の交流の機会をつくっていただきました。その中から学生は出会い・学び・気づきなど本当に貴重なものを多く得ることができたと考えています。

そして何より、学生が主役となれる環境を作っていただけたことが良かったと思います。企画や司会、そして食事も学生が中心となって考え、実施することができた。これは様々な人に支えられながらではありましたが、学生にとっては貴重な経験に繋がったと考えています。

この日は学生・社会人・先生が混ざりあい、テーマを「人生の転機」とし、グループトークセッションを行いました。普段あまり話すことがないトークテーマについて、世代や立場を越え、話しあえる環境をつくれたことで多くの気づきを得ることができました。また、全員がひとりひとりの話に関心をもち、お互いを応援し合えるような環境をつくることができました。

最終的な感想としては、ただただ楽しくて、幸せな時間でした。

文責:鹿山雄生(福知山公立大学)

<参考>

当日のプログラム:https://eco.kyoto-u.ac.jp/sdgs/kyoto-times/5661/

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「京都超 SDGs コンソーシアム」

SDGs先進都市である京都市をフィールドに産学公が連携し、SDGsの達成に向けてともに考え、行動し、発信する「京都 産学公 SDGs プロジェクト」が2019年6月27日に発足しました。
プロジェクトを推進し、SDGsの社会実装を目指すために「京都超 SDGs コンソーシアム」(京都大学、京都市、リコー、JT、安田産業、ソフトバンク、ecommit、セブン&アイ・ホールディングス、三洋化成工業)を立ち上げ、京都大学における資源循環や省エネ・創エネに関する取り組み、人口が減少している中山間地域の維持、持続可能性・SDGsをテーマにした教育プログラムの開発等、SDGsの社会実装を目標とした取り組みやシンポジウムや博覧会等による発信・情報交換を行っています。

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