グルジアの環境に対する意識の問題点
2/20(月)インタビュー 2/21(火)作成
今回は、Rusudan Kevkhishvili(ルースダン・ケヴへイッシュウィリ)さんにお話を伺いました。彼女はグルジアからの国費留学生で、京都大学経済学部で勉強しています!
みなさんはグルジアという国についてどのくらいご存知ですか?詳しくは調べてもらうのが早いとは思うのですが、とりあえず場所はここです。
グルジアの綴りは“Georgia”です、このことを知る人はあまり多くはないのでしょうか? グルジアは、ソビエト連邦があった時代から続く、ロシアとの領土問題を抱える、南カフカース地方に位置する共和制国家です。
Question.1
「まず始めの質問として、グルジアと日本を比べて、環境問題に対する人々に意識の違いを感じたりすることはありますか?」
「ある。まずグルジア人は、環境に対する配慮を全くしていないと思う。ゴミを捨てる時にゴミの分別もないし、路上にゴミを捨てたりする人がいっぱいいる。でも不思議なことに、路上にあるゴミ箱は日本より多い。30mおきくらいにある。」
これは不思議なことを聞きました…。ゴミ箱があるならそこに捨てればいいのに。そう思ってしまうのは、僕が日本人だからなのでしょうか。つまるところ、設備が整っていても、環境に対する配慮、もしくはモラルが欠けているのならば、環境問題は改善されない、ということなのでしょうね…。ちなみに、風が強い日にはpaper bagsが宙を舞うそうです。
Question.2
「では次の質問に。一般的に主に知られている環境問題として、グルジアではどんな問題が顕著だと思われますか?例えば、地球温暖化だとか、大気汚染だとか。」
「グルジアでは、森林破壊はあると思う。小さな村の人とかは、その木材を暖房に使ったりする。その木材は違法だけど、勝手に切って使ったりしてる。木材を使わなければ、ガスや電気を使うしかないし、そうするともっとお金がかかる。あとこれとはまた別の話だけど、街じゃなくて村の家とかでは、running water(家で出る水)がない。外で汲んだりしてくる。」
やはり、「お金がかからない道を選ぶ」という方法を取るのが人としての性なのでしょうか…?ですが、自分たちの生活を守るために適度に環境に依存する、というのは、昔からの日本の里山でも取られて来た方法ですし、昔の日本の住民と里山との関係は、ひとつの理想的な状態のひとつと個人的には考えていますので、単に規制せずに共存するという方法も、途上国だからこそ、先進国がリードすれば取れるのではないか…というのが私見です。
ちなみにグルジアの新大統領は「新しい町」を作るという宣言をしているらしく、Rusoさんはそのお金を今ある街の設備に使った方がいいのではないか、という意見だそうです。確かにそうかも。
Question.3
「先ほどの話に戻ります。ゴミは分別されていないとのことですが、どのように収集され、またそこからどのように処理されているのでしょうか?」
「ゴミは日本と同じで、ゴミ収集車が集める。その後田舎の方とか、トビリシの外に捨てられる。文字通りゴミの山状態になってしまっている。」
これは途上国全体に見られる問題のひとつなんでしょうね…。「ゴミを捨てる場所」をグルジア語で“nagavsayreli”というらしく、画像検索の結果出た画像が下のものです。
こうして見るとリアルに感じられますね…。
★裏話★
この取材は彼女がグルジアにいる時にしたのですが、突然Skypeが切れて何事かと思ったら「停電だった:D」とチャットが飛んできて驚かされました。あちらでは珍しくないことのようですね。電気関係ですが、グルジアにおける主な発電の方法は、水力発電だそうです。さすがmineral waterとワインを売りにする国、水が盛んに活用されているのですね。
今回、第一回はSkypeでの取材という初の試みでしたが、思いのほかきちんと聞けてよかったです。Skypeでも取材ができるということで、方法の幅も広がりそうです。次回もがんばります!ご期待ください!
※記事の内容はあくまで個人の見解であり、精密なデータに即しているわけではないことをご了承ください
文責:平高直樹