【団体概要、活動紹介】
環境サークルえこみっとは、現場で活動するなかで身近な環境問題について考えるサークルです。私たちの1年間で最大の活動は、京都大学の学園祭である11月祭での環境対策を担う「11月祭環境対策委員会」としての活動です。
11月祭は、11月下旬の4日間にわたって行われ、期間中に約4万人が訪れる「関西最大級の学園祭」です。建物の外には130~150ほどの模擬店が立ち並び、建物の中では様々な団体が企画を発表し、多くの来場者で賑わいます。 しかし、このように華やかで大きなお祭りの裏には、忘れてはならない負の側面があります。それが「ごみ」です。規模の大きい11月祭だからこそごみの量も膨大で、その量はなんと10t超(2009年)!私たちはこの大量のごみを少しでも減らし、少しでも環境に負荷がかからない方法で処理しようと活動しています。
では、個々の取り組みを具体的に紹介しましょう。
1. ごみ回収システムの管理・運営
11月祭において排出される大量のごみは、放っておけばそこら中に放置され、ごみ箱はごみで溢れかえってしまいます。そのようなことを未然に防ぎ、効率よくごみを分別・回収し、リサイクルに回すために、段ボールでごみ箱を作り11月祭の会場内に設置します。 これらのごみ箱は1模擬店に1つずつ担当が割り振られ、模擬店は担当するごみ箱の設置・ごみ袋の交換・撤収等の管理を行ってもらいます。またごみの集積場での分別徹底の指導なども行っています。
2. 洗い皿・洗い箸の貸出
模擬店で使用される発泡スチロールトレーや透明パック等の使い捨て容器の使用を減らすため、11月祭環境対策委員会では洗って繰り返し使えるメラミン製の「洗い皿」の貸出を行っています。私たちは洗い皿貸出において、皿や箸の準備・洗浄・乾燥・貸出の一連のシステムを20年かけて構築・運営してきました。 2009年は洗い皿により12330枚の使い捨て容器の使用を削減しました。
3.来場者の意識啓発・調査
来場者のごみ問題に対する意識を調査するため、アンケートを取っています。また併せて来場者に分別を促して、ごみ問題に対する意識啓発を行います。その他にも排出されたごみの総量を調査し掲示するなどの取り組みを行い、来場者への意識啓発を図っています。
もちろん、11月祭環境対策委員会としての活動のほかにも、えこみっとは様々な活動を行っています。そのひとつが、新歓期にまかれたびらを回収してリサイクルする「びら物語」という活動です。
2002年から始まったこの活動で、私たちは多くの新入生が講義を受ける吉田南構内の教室を数ヶ所選んでびら回収箱を設置しています。これらのびらは、裏が使えるものは裏紙として使用し、使用できないものについては故紙リサイクルにまわしています。現在もえこみっとの例会では、大量のびらをレジュメ用に利用しています。
私たちは、ただびらを回収するだけではなく、京都大学当局や各サークルにもびら削減への取り組みを促してきました。京都大学当局に対しては、新歓時期におけるびらの回収・再資源化を提言してきた結果、昨年度より吉田南構内の全ての教室にびら回収箱が設置されることになりました。各クラブ・サークルに対しては、 効率的なびら撒きをしてもらうことによって環境負荷を低減すべく、「1回生使用教室一覧」をホームページ上に掲載しています。これは1回生が使用する教室を一覧にまとめたもので、まったく使用していない教室にびらが撒かれるのを防ぐために作成しています。
新歓期が終わる5月から6月にかけては、リサイクルやごみ処理の施設・工場、他大学の学園祭などに見学に行っています。これらもさまざまな環境問題に関わる現場で、机上の勉強では得られない知見を得ることができる有意義な活動です。
【活動場所】
【活動日時、頻度】
および11月祭期間中