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サスティナブルバッグの製造・販売を通じたプラごみ問題への意識向上の取り組み

2021.06.22

中高生 プラ SDGs

エコ~るど京大や、京都超SDGsコンソーシアム、浅利美鈴研究室では、プラスチックとの持続可能な関係性構築に向けた各種取り組みを推進しています。その一環として、高校との連携事例をご紹介します。前回の福岡県立三池工業高校に続いて、提供してくれてたのはこちらの高校です。

 

PDF版★熊本県立済々黌高等学校活動概要(時系列)

 

サスティナブルバッグの製造・販売を通じたプラごみ問題への意識向上の取り組み

熊本県立済々黌高等学校

3年 中山 小夏 市丸 詩奈乃 内田 祥子

(1)企画の趣旨

「プラごみ問題解決」という研究テーマのもと、サスティナブルバッグ作成を通して、「プラごみの分別・回収・再商品化の仕組みをより良いものにし、循環型社会の基盤づくりに貢献する」ことを目的としている(別紙に研究概要を詳述)。以下は、その目的を達成するための目標である。

①自ら排出したペットボトルが資源化され、サスティナブルバッグとして還元されることでプラごみ問題への意識向上と行動変容を図る。

②子飼商店街でのバッグの利用に特典を付け、リサイクル製品の購入のインセンティブを高める。

 

(2)これまでの活動の流れ

2020年 3月 京都大学リーダーズ研修への参加 研修テーマ「プラごみ問題に関しての討議」

← 研修の様子

2020年 4月 事後研修として研究グループ「エコ~るど済々」の立ち上げ

 

2020年 5月 (株)永野商店を訪問 プラごみの分別・回収の方法と問題点を学ぶ

  

2020年 5月 北九州にある(株)西日本ペットボトルを訪問 ペレット製造過程などを学ぶ

2020年 6月 海洋プラ問題やペットボトルリサイクル制度の問題点について調べ学習

2020年 8月 サスティナブルバッグ(オリジナルバッグ)の製作を活動の中核に設定

2020年 9月 (株)西日本ペットボトルと(株)チクマと協力してバッグ製作の取り組みが開始

2020年10月 プラごみ問題へのアンケート結果の分析やプラごみ問題の基礎研究

2020年11月 成果発表会の準備、学校周辺の事業系ごみの分別状況調査(自動販売機横ごみ箱)

 

 

2020年12月 サスティナブルバッグのデザイン案募集、(株)チクマとデザインについて協議

← 生徒にデザインは公募 試作品の完成

2021年 1月 子飼繁栄会商店街振興組合、Design labo kuroko和泉様と商店街でのバッグ利用による特典交渉

2021年 2月 サスティナブルバッグのデザイン確定、試作品の完成

2021年 3月 国際シンポジウム、探究甲子園の全国大会で発表

2021年 4月 サスティナブルバッグの販売業者が学生服のタケモトに決定、販売に向けた協議開始

2021年 6月 生徒・保護者・同窓生への研究の概要説明

購入予約開始 6月21日現時点で約300枚の購入予約あり(全校生徒は約1200名)

2021年 7月 (株)チクマがバッグの製造開始 販売は8月後半か、9月初旬を予定

 

(3)協力事業者との関わりについて

①(株)永野商店…済々黌で排出されたペットボトルごみの回収、中間処理工場(ペレット化)への輸送を請負っている。

②(株)西日本ペットボトル…ペットボトルを再資源可能なペレット化を手掛ける。関連企業として(株)チクマを紹介していただいた。

③(株)チクマ…繊維メーカー。事業の一つとして再生ペレットから繊維製品を生産・販売されている。生徒の企画に賛同いただき、生徒のデザイン案をもとにオリジナルバッグの製造を手掛ける。また、(株)タケモトを販売代理店に選定、依頼を請負う。

④学生服のタケモト…(株)チクマからの依頼をうけてバッグの代理販売を承諾(学校で収益の管理等が規定上困難なため)。校内での委託販売を行っていただきます。

⑤ Design labo kuroko和泉様…子飼商店街の組合から依頼を受けて「Go to 商店街」への申請・予算の運用、情報発信、テナント誘致などを運営に携わる。サスティナブルバッグの利用による特典交渉のために、組合や事業者との仲介を請負っていただいた。

(4)販売方法について

①同心会評議員会、総合的な探究の時間などを活用し、生徒・保護者への宣伝。

②保護者・生徒に事前に購入希望用紙を配布。数量を確定し、(株)チクマに生産を依頼。

③学生服のタケモトがバッグを校内で委託販売。価格は2000円(予定)。

④料金の徴収や管理はタケモトが行う。販売利益(約200円)は学校に寄付する。

※同窓生への販売は、同窓会事務局と連携して宣伝・購入予約を引き受けていただいた。

 

(5)バッグ製造後の活動計画(今後の活動予定)

①販売の収益を活用し、教室用にプラごみ専用ゴミ箱を30個購入(1学年10クラス)

→熊本市のプラごみ分別規定を周知・徹底し、分別に取り組む。

→分別したプラごみのその後のリサイクル状況を報告。

②済々黌プラごみ行動憲章の制定・掲示・実行

→家庭や登下校中の分別意識や行動の変化をアンケートで検証

③同じ取り組み(リサイクルの仕組み)を近隣の学校や大学で実施

→「地域」でプラごみ問題に取り組む運動を起こす

④バッグの廃棄を学校で回収

→(株)チクマで制服や自動車の断熱材としてリサイクル≒サスティナブル

⑤地域にある商店街(子飼(こかい)商店街)でのオリジナルバッグの利用に特典を付与

→地域の活性化とプラごみ問題の解決を両立+エコ商品に付加価値をつける仕組みづくり

 

【サンプル】

(特徴)

・マチがあること

・A4サイズがスッポリと入る大きさ

・小袋がついていて小さく収納ができる(エコバッグとしても使える)

・洗濯機で洗うことができる

・ホコテンコカイのマーク(商店街のオリジナルマーク)が入っている 商店街での利用の促進

・バッグ自体もリサイクルできる

・プラごみ問題への注意喚起を促す英文入り

 

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