複雑な生態系を少しでも理解し、さまざまな自然を徹底的に究明したい京大!バイオスクープ。今回は京都大学の学園祭、11月祭での活動報告です。
11月22日(水)から25日(土)まで京都大学吉田キャンパスで開催された11月祭に、屋内企画として出展いたしました。
主な企画内容は、参加者参加型企画の京大!フォトラリー、いままでのweb記事を一挙におさらいできるバイオスクープ・アーカイブス、いきものについて気になるあれこれをきけちゃう、研究者にあれこれ聞いてみよう!の3つでした。
以下にて詳細な報告をいたします。
企画報告
・葉っぱの写真とその説明とかあると
・先生と話してどうだったかとか
・フォトラリーで人気だったものとか
①京大!フォトラリー
京都大学の敷地内で見られる生き物のフォトラリーです。写真を撮ってもらうのはもちろん、フォトラリーのコースによっては実物を持ってきてもらうものもありました。
Aコース:違う木の葉っぱを5枚集めよう!その葉っぱの種類も調べてみよう!
我々が出展した総合研究9号館の前には、立派なイチョウの木があります。その葉っぱを拾ってきてくれた方が多くいました。他にも期間中、毎日別の種類の葉っぱを複数枚見つけて持って来て頂いた方もおられました。葉っぱのみから種類を調べるのは大変ですが、図鑑を頼りにらしき種類が分かるまで皆さん粘り強く調べて下さり、分かった時にとても喜ばれていたのが印象的でした。
Bコース:カタバミを探して、その色を見てみよう
こちらも沢山の方にご挑戦頂き、緑のカタバミはたくさん集まりました。赤いカタバミはやはりなかなか難易度が高く、それでも一つ、それらしきカタバミを持って来られた方がおられました。
Cコース:日替わり!
22日 アリの巣を探そう!
23日 コケっぽいものを探そう!
24日 両生類、爬虫類を探そう!
25日 植物の実を見つけよう!(なってるものでも落ちてるものでも)
初日のアリの巣は、挑戦された方はごく少数でしたが、中にはとてもアリに詳しい方もおられて、こちらが勉強させて頂けました。
コケっぽいものは、たくさんの方が挑戦され、易々とクリアされて行きました。ただ、やはりコケと言えば苔類だからか、蘚類や、木毛(こけ)が指すものに含まれる地衣類など、苔類以外を報告された方はごくごく少数でした。
両生爬虫類を見つけるのは、11月という季節には鬼畜な難題です。企画しておきながら見つけてくる人などいないだろうと思っておりました。しかしなんと、アオダイショウを時計台の西側で捕まえた方がおられました。今回一番の驚きでした。
最終日、植物の実も挑戦者は少数でしたが、拾って来て、種同定に挑戦して頂けた方もおられました。
コースをクリアした方には景品を差し上げました!
景品で一番人気だったのは実は京大桝!これがほしくて参加してくださった方が多くいました。エコ~ルド京大の他のイベントでも配布していますので、今回ゲットできなかった方はぜひぜひ他のイベントにご参加ください!
②バイオスクープ・アーカイブス
過去のバイオスクープの記事を紹介する展示を行いました。
多くの方が熱心にポスターを読まれて、正に「へぇ!」という声をたくさん発して下さり、とても嬉しかったです。QRコード先の記事の原文をその場で読まれる方も、自宅でゆっくり読むために全記事のQRコードの写真を撮って帰られた方も、多くおられました。
③研究者にあれこれ聞いてみよう!
3名の研究者にお越しいただきました。
22日(水):沼田英治 人と社会の未来研究院 特定教授
相談テーマ:生きものは昼夜をよむ / クマゼミから温暖化を考える / なぜオスとメスは違うのか
23日(木):今田弓女 理学研究科 生物科学専攻自然史学講座 助教
相談テーマ:進化史 / 植物と昆虫 / 共生と寄生 / 化石 / コケ
24日(金):福田将矢 京都大学学術研究展開センター(元 理学研究科)URA
相談テーマ:爬虫類 / 両生類 / 毒 / 生態系
沼田教授は、生き物にまつわる壮大な問いから、身近な生き物の暮らしまで、幅広く好奇心をそそるお話を、今田助教は、とてもマニアックで奥深い専門的な研究のお話を、福田さんはアオダイショウとニホンヒキガエルを連れて来て、本物との触れ合いを、というふうにそれぞれの研究者にどれも面白くそれぞれ違ったものをご提供頂けました。
来場者も、素朴な疑問をぶつけて解消したり更に問いを発展させたり、研究の話にひたすら聴き入ったり、おそるおそる生き物に触れて、想像と違う感触に驚いたり、色んな知を刺激されたのではないかと思います。
ご協力頂きました研究者の皆様、そしてご来場頂きました皆様、ありがとうございました。
今後とも「京大!バイオスクープ」を宜しくお願い致します。