エコ~るど京大

全員参加型で環境負荷を低減する「持続可能なキャンパス」の実現を目指します

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東京大学の取り組み(No.3)

2010.02.02

学び

東京大学は10学部、15大学院、11附属研究所、18全学センターを持ち、大学全体の延べ床面積は約159.3万平方メートル、構成員は36000人を超える巨大大学である。

1、東大サステイナブル・キャンパス・プロジェクト(TSCP)

東京大学は規模が大きい大学であるため、二酸化炭素排出量も多い。そして2003年度以降排出量は増加傾向にある。東京大学全体の年間排出量は約144000トン(2008年度)で、本郷キャンパスは東京都内で最も二酸化炭素排出量が多い業務系事業所だと言われている。

2008年4月、当時の小宮山総長の強いイニシアティブにより、Todai Sustainable Campus Project(TSCP)が始動し、東京大学は二酸化炭素排出量の総量削減目標を定めた。この目標は第一フェーズのTSCP2012と第二フェーズのTSCP2030から成る。

TCSP2012は、2008年度から2012年度までの5年間に非実験系で二酸化炭素排出量を2006年度比で15%削減(実験系を含めると13%削減に相当)するというものである。実験系を除くというのは、全体排出量の約3割を占める実験系以外の、照明や空調といった一般系を焦点に当てた削減目標ということである。二酸化炭素排出量の総量削減という目標を掲げた場合、研究の質と環境負荷との兼ね合いが問題となる。非実験系の総量削減数値目標を掲げたということで、研究水準を維持したまま排出量削減を実現していこうという姿勢が見える。具体的には、照明、冷蔵庫、個別空調、トイレといった個別機器や大型熱源系の省エネルギー化、電力計設置による電力消費量の見える化、建物のエコ改修を行うとしている。省エネルギー化に関しては、更新支援や大量調達によって省エネルギー機器の普及を図るという。取り組みの事例として、2008年度には照明の効率化を行った。大学に存在する約20万台の蛍光灯のうち、2割程度にあたる相当する約3万9千台が低い効率であった。その低効率の蛍光灯を、約半年かけ高効率Hf照明器具へ一括して更新した。

TCSP2030は、2030年度までに二酸化炭素排出量を2006年度比50%削減するというものである。さらなる省エネルギー機器や再生可能エネルギーの導入も視野に入れ、2012年までにその具体案を検討するとしている。

2008年7月にはTSCP室が発足した。室長に副学長を置き、総長に定期報告をさせる体制となっている。専任室員には3名、兼務室員には8名当てており、兼務室員は様々な部局から派遣されており、分野横断的な業務が期待されている。

 

2、環境団体と大学の連携

東京大学には環境三四郎という環境団体がある。所属メンバーは約200名(2008年12月現在)で、1993年に創立された非常に歴史ある団体である。以下でこの環境三四郎と大学との連携事例について紹介する。

2-1、「環境の世紀」への企画運営の協力

正式な単位認定をする教養学部テーマ講義「環境の世紀」に、環境三四郎は1994年から企画運営の協力を行っている。この講義は学内外から先生を迎えオムニバス形式で行うものである。

平成17年には、平成16年度開講の「環境の世紀?」の講義内容を元に編集した『エコブームを問う -東大生と学ぶ環境学-』(学芸出版社)を、「東京大学環境三四郎「環境の世紀」編集プロジェクト」を著者として刊行した。

2-2、学生会館エコ改修への提言

駒場キャンパス教養学部のサークルや部活動が使っている部室棟である学生会館に、2008年度耐震改修が行われることになった。その際にエコ改修も行われることになり、教養学部が環境三四郎に意見を求めた。環境三四郎では専門性も盛り込んだ学生の意見を出せるようにと、専門家を招いて講座を4回開催した。そして報告書という形で知見をまとめ、それを学生会館改修の担当チームや教養学部に提出した。その結果、電力使用状況を示した掲示板の設置などの一部提案が改修に反映されることとなった。

 

3、ノートパソコンリユース事業

東京大学では学内で廃棄されているパソコンを再利用させてほしいという要望が学生からあったため、2009年9月からノートPCリユースオフィスという専門の部署を立ち上げ、ノートパソコンのリユース活動を開始した。大学で購入したノートパソコンは、不要になった場合購入金額に関わらず必ず回収する。回収は業者が行い、データの消去、本体クリーニングやOSの再インストール、ウイルス対策などを施し、希望する学生に無料レンタルする。学生からの返却後、再リユースができない場合はリサイクルに回すという仕組みになっている。学生への教育研究支援と地球環境への貢献の両方の側面を持っている。

ホームページ上ではノートPCカタログというコーナーがある。商品の画像、メーカーや型名、CPU、メモリ、HDD、サイズ、本体重量、OSといった詳しい情報が掲載されており、申し込み希望者の利便性に配慮している。

 

参考文献

  • ○東京大学ノートPCリユースオフィス http://pcreuse.adm.u-tokyo.ac.jp/
  • ○東京大学サスティナブルキャンパスプロジェクト室 http://www.tscp.u-tokyo.ac.jp/
  • ○東京大学環境報告書2006
  • ○東京大学環境報告書2007
  • ○東京大学環境報告書2008
  • ○東京大学環境報告書2009/
  • ○東京大学 環境三四郎 http://www.sanshiro.ne.jp/

文責 根本潤哉(京都大学環境保全センター研究支援推進員)

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